ブラックリストって本当にあるの?金融事故が起きると何が起こるのか

2016年11月7日
ブラックリストって本当にあるの?金融事故が起きると何が起こるのか

借金を延滞すると、ブラックリストに載ると耳にした事がある方もいるかと思います。 しかし、正確にはブラックリストは存在しないというのをご存知でしょうか? いわゆるブラックリストは、金融機関では金融事故になる事といわれます。 この記事では、そもそも金融事故とは何か、金融事故が起きる原因、金融事故になるとどんな事が起きるのかについて解説しています。

目次

金融事故について

金融事故とは、銀行や消費者金融などでお金を借りた場合に、返済が大幅に遅れたり・返済が不可能になったりすることで信用情報機関に異動情報として登録される事を言います
一般的に、金融事故を起こしてしまうとブラックリストに載ると言われていますが、正しくは信用情報機関に異動情報として登録される事を言います。

金融事故を起こすと何が起きる?

金融事故を起こすとその情報が事故情報として信用情報機関に一定期間保存されます。信用情報機関に事故情報が保存されていると、クレジットカードの新規発行や新たにローンなどを組む事が難しくなります

そもそも信用情報機関とは?

信用情報機関は信用情報の保存・管理を専門に行なっている機関で、信用情報機関に加盟している企業から送られる信用情報を集約している機関です。

信用情報とは

信用情報とは、クレジットカードやその他ローンなどの利用・返済履歴、個人を特定するための情報などの事を言います。

例えば、クレジットカードなどの申し込みの際は、氏名や住所などの個人情報を求められる事が普通ですが、その際に提示した情報がそのまま信用情報になります。またクレジットカードなどの利用・返済履歴もそのまま信用情報に関連付けられるため、誰がどのようにクレジットカードなどの金融商品を利用しているかが分かるようになっています。

国内にある信用情報機関は3つ

現在国内には以下の3つの信用情報機関があります。

・シー・アイ・シー(CIC) 主にクレジットカードなどの信販会社が加盟
・全国銀行個人信用情報センター(KSC) 銀行が加盟
・日本信用情報機構(JICC) 消費者金融などが加盟

上記のように、3つに分かれている信用情報機関は機関ごとに加盟している業種が変わってきます。

信用情報は共有が行われている?

信用情報機関に加盟している企業であれば、その機関に登録されている情報を閲覧する事が可能です。

異動情報は3つの信用情報機関で共有されている

冒頭でも解説した通り、金融事故とは信用情報機関に異動情報として登録される事を言います
具体的に説明すると、返済延滞などの与信判定にマイナスになる事由があると、その当事者の信用情報に「異動」という文言が記載されます。信用情報にこの「異動」という文言が記載されると金融事故が起きたという事になります。
異動情報として信用情報機関に登録されると、その情報は3つの信用情報機関同士で共有されます

異動情報には種類がある

信用情報機関毎に登録される情報は異なりますが、一般的な異動情報には以下のような種類があります。

異動情報 解説
延滞 返済期日までに返済が行われず、3ヶ月程度放置すると異動情報として登録される可能性があります。
債務整理 債務整理(任意整理、特定調停、個人再生、自己破産)を行うと、異動情報として登録されます。
代弁返済 契約者の返済が不能になった場合に、保証会社または保証人が代理返済を行うと異動情報として登録されます。
強制解約 契約者の信用が著しく低下し、強制解約になった場合には異動情報として登録されます。

異動情報の種類には上記のようなものがありますが、見て分かるように延滞や債務整理など、ほぼ返済に関わる内容となっています。そのため、返済がきちんと行われている場合には、異動情報として登録される事は通常ありません。

信用情報機関について詳しく知りたい方はコチラ


金融事故に発展する原因

金融事故にまで発展する原因は、そのほとんどが多重債務によるものと言われています。多重債務とは文字通り、複数の金融機関から借金をしている事を言います。多重債務になると利息が膨らみ過ぎてしまい返済がままならなくなり、延滞に繋がる場合が多く、結果として金融事故になる場合が多いです。

一括請求が届く事も

長期間返済を延滞してしまうと、借り入れ業者から借金の一括請求通知が届く事もあります。もし、一括請求通知が届いても返済が行われないようであれば、借り入れ業者が返済を求めて裁判を起こす事もあるようです。裁判所がこれを認めた場合、一括請求を法的に認める事になります。それでも債務者が返済に応じなかった場合、財産の差し押さえを行うこともあるようです。

代弁返済

借り入れ業者が裁判を起こさなかったとしても、借金をする際の保証人または保証会社から代わりに返済を行ってもらう代弁返済を行うこともあります。代弁返済が行われると信用情報機関に異動情報として登録される場合があります。また、代弁返済を行うのが保証会社であった場合、借金が、借り入れた業者から保証会社に移るだけのため借金が無くなることはありません。

金融事故のデメリット

金融事故が起こる事によって発生するデメリットは以下のようなものがあります。

様々なローン審査が厳しくなる

金融事故が起きてしまった場合、銀行・消費者金融の提供する様々なローンなどの金融商品に新規で申し込みを行なっても、審査に通る可能性はほぼゼロに近くなってしまいます。

クレジットカード新規発行・更新が行われない

クレジットカードもローン同様に新規発行することが難しくなります
また、すでにクレジットカードなどを持っていたとしても、契約更新時には更新を行ってもらえない可能性が高くなります。最悪、更新前に契約を解消される事もあるようです。

スマートフォンなども一括購入を求められる事に

スマートフォンや携帯電話を購入する際には割賦購入が一般的ですが、その割賦購入も一種のローンになるため審査に通る可能性は限りなく低くなります。そのため、一括購入などで購入する必要が出てくる事もあります。

異動情報は消えるのか?

信用情報機関に異動情報が残っている場合、金融機関などに金融事故があったと認識され貸し付けを行ってもらえないわけですが、その異動情報を消す方法はあるのでしょうか?

異動情報は基本的に消せない

異動情報は、信用情報機関に一度登録されてしまうと当事者がお願いをしても一定期間は消える事はありません。そのため、異動情報として登録される前に手を打つ必要があります。

異動情報の登録期間

異動情報は自ら消すことはできませんが、一定期間を経ると削除されるようになっています。
異動情報の登録期間は以下のようになっています。

例.JICCの場合

異動情報 登録期間
延滞 延滞継続中はずっと登録される
延滞を解消したと認められた日から1年を超えない期間
債務整理 債務整理を行なった日から5年を超えない期間
代弁返済 代弁返済が行われた日から5年を超えない期間
強制解約 強制解約が行われた日から5年を超えない期間

JICCの場合はこのようになっていますが、信用情報機関ごとに異動情報の登録期間は変わっています。そのため全国銀行個人信用情報センター(KSC)の場合だと、最長で10年間も異動情報が登録される事もあります。

異動情報の有無は調べる事が可能

異動情報が登録されているかどうかは、信用情報機関に開示請求を行うことによって調べる事が可能となっています。開示請求を行うと異動情報だけではなく自分自身の信用情報全般を見ることができます。

金融事故が無くても審査に落ちる原因

開示請求を行い、異動情報が登録されていない事を確認しても審査に落ちてしまう場合には以下のようなことが考えられます。

総量規制に引っ掛かっている

貸金業法に含まれる総量規制は、年収の3分の1以上の借り入れを規制する法律です。そのため、貸金業法が適用される消費者金融やクレジットカード会社からは年収の3分の1以上を超える借り入れは行なえません。

借り入れ額が年収の3分の1を超えている

銀行に適用される法律は銀行法のため総量規制の対象外なのですが、年収の3分の1を超えている場合には審査に通りにくくなる事があります。その理由としては、借金の返済が滞りなく行える目安が年収の3分の1となっている事が挙げられます。そのため借り入れ額が既に年収の3分の1を超えている場合には審査が厳しくなるようです。

借り入れ件数が多い

一般的には、複数の金融機関から借り入れがある場合は審査が厳しくなると言われています。そのため借り入れ件数が多いと審査に落ちてしまう可能性が高くなるようです。

短期間の延滞があった

一般的には、3ヶ月以上の延滞があると異動情報として登録されると言われています。ですが、異動情報として登録が行われなくても延滞があったという事実は登録されるため、数日遅れの延滞が何回も続いていると審査にマイナスの影響を及ぼす事もあるようです。

金融事故にはならない事例

金融事故になる事例としては、金融機関からの借り入れに際して延滞や債務不履行があった場合などになります。そのため、金融機関からの借り入れを行っていなければ、延滞などがあっても金融事故にはなりません。

公共料金の延滞

公共料金の支払いについては信用情報機関などに登録される事はありません。そのため、公共料金が長期間延滞になっていたとしても金融事故になる事はありません。ただし、公共料金の支払いがクレジットカードなどを利用して行われている場合には、クレジットカード代金の返済が遅れてしまう事になるため、延滞などがあると金融事故に発展する可能性があります

税金の滞納

税金を滞納している場合でも、信用情報機関にその情報が登録されることはありません。ですが、税金の滞納が続く場合には財産差し押さえなどに発展する可能性もあります。


金融事故にならない事例を見れば理解できると思われますが、金融事故に発展するのは、基本的には借金の延滞や債務整理などがあった場合で、それ以外の事では金融事故にはまず発展しません。

金融事故後の賃貸契約について

金融事故を起こした多くの人が気になる事として賃貸契約があります。もし賃貸契約ができないと、契約更新や引っ越しなどができなくなる可能性が出てきます。
賃貸契約の際には保証会社や保証人が必要になります。また最近では保証人よりも保証会社の保証を受けさせる事が多くなっているようです。そのため、保証を受けられるか心配な事が多くなっているようです。

賃貸契約はできるのか?

もちろん、保証人を立てる事ができれば賃貸契約ができる可能性は高くなります。ですが、保証会社の保証を受ける場合には少し事情が変わってきます。その理由は、賃貸契約の保証を行う会社には信用情報機関に加盟している信販会社も含まれるためです。そのため、信販会社が保証を行う場合には賃貸契約が難しくなると言われています

保証会社によっては信用情報を見ない事も

賃貸契約の保証を行っている会社の中で、信用情報機関への照会が行えるのは信販会社だけとなっているため、その他の保証会社は信用情報の照会などは行うことは少ないようです。

まとめ

・正確にはブラックリストというものは存在しない
・金融事故とは信用情報機関に異動情報として登録される事を言う
・金融事故に発展する原因は多重債務によるものが多い
・金融事故が起きるとローンなどを組むことが難しくなる
・異動情報は最長で10年間は消せない
・金融事故が起きたかどうかは信用情報機関に開示請求を行うことで分かる
・金融事故を起こしても賃貸契約は可能な場合もある

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