教育ローンについて解説!奨学金との違いは何?

2016年11月15日

教育ローンについて解説!奨学金との違いは何?

教育ローンと聞くと、奨学金と混同して考えてしまう人も多いのではないでしょうか? 実際、教育ローンと奨学金の内容は似ている所が多いです。ですが、大きく違うこともあります。 この記事では、その違いを理解してもらうために、教育ローンと奨学金を分けて解説していきます。

目次

教育ローンとは

教育ローンは、借り入れた資金の利用使途が教育関係に限られるローンです。日本では様々な金融機関が教育ローンを提供しており、住宅ローンやカーローンなどのような目的別ローンとして提供されている場合がほとんどのようです。

教育ローンはどこが提供している?

教育ローンは大きく分けて、国の教育ローンと民間の教育ローンがあります。国の教育ローンは日本政策金融公庫が提供しており、民間の教育ローンは主に銀行や信販会社などが提供している場合が多いようです。

国と民間は何が違う?

国の教育ローンは、主に母子家庭などの世帯年収が低い方向けに提供しているローンで、経済的な理由で進学ができない世帯を支援するためのローンです。そのため、世帯年収が一定以上ある場合には、利用ができない事もあります。

民間の教育ローンは、安定した収入があるなど、一定の条件をクリアしていれば誰でも申し込む事が可能なローンで、国の教育ローンと比べると間口の広いローンです。

教育ローンの使途

一般的に、教育ローンは高校・大学・専門学校・予備校などの学費などに利用ができます。また、学費の他にも受験に掛かる費用や、在学中の住居費用、教科書代やパソコンの購入費などの様々な関連費用として利用ができる場合が多いようです。

教育ローンの特徴

一般的に、教育ローンは年間を通して申し込む場合が多いようです。また、申し込みから借り入れまでの期間が2~3週間程度と、奨学金などと比べて短い事も特徴の一つです。

返済開始は在学中から

一般的に、教育ローンの返済は借り入れを行なった翌月から返済開始となる場合が多いようです。
また、在学中は利息の返済のみ行えばOKとなっている事が多いようです。

教育ローンはキャンセルが可能

国の教育ローンと民間の教育ローンは、どちらにも申し込む事が可能です。また、どちらもキャンセルをすることも可能な場合がほとんどのため、条件の良い教育ローンを選択するという事が可能となっています。

国の教育ローン(日本政策金融公庫)

以前までは、国の教育ローンは日本郵政なども提供していましたが、郵政民営化以降はサービスを停止しているようです。そのため、現在の国の教育ローンは、日本金融公庫が提供している教育一般貸し付けのみとなっています。

国の教育ローン概要

日本政策金融公庫が提供している教育ローンは、修業期間が原則6ヵ月以上あり、中学校卒業後の教育施設に進学する方が対象となっています。また、融資限度額は1人につき350万円以内となっています。

特徴

日本政策金融公庫が提供する教育ローンの特徴は、融資条件に世帯年収の上限が設けられているという事です。そのため、世帯年収が多い場合には利用できない事もあるようです。また、借り入れの際の金利も固定金利となっており、比較的低金利で借り入れる事ができます。返済期間も15年以内(世帯年収が200万円以下は18年以内)と長めに設定されているという特徴があります。

・融資対象となる世帯年収の上限

子どもの人数 1人 2人 3人 4人 5人

世帯年収(事業者の場合)

790万円

(590万円)

890万円

(680万円)

990万円

(770万円)

1,090万円

(860万円)

1,190万円

(960万円)

また、子どもの人数が2人以下の場合、以下の条件に当てはまると、年収の上限額が990万円(770万円)まで緩和されるようです。

1.勤続(営業)年数が3年未満

2.居住年数が1年未満

3.世帯のいずれかの方が自宅外通学者(予定も含む)

4.借入申込人またはその配偶者が単身赴任

5.融資資金が海外留学金として使われる

6.借入申込人の年収に占める借金の返済負担率が30%超

7.親族に要介護者がおり、その介護費用を負担している

民間の教育ローン

民間の教育ローンは、主に銀行、ろうきん、信販会社などが提供を行っている場合が多いようです。

民間教育ローンの主な特徴

民間の教育ローンは提供元が様々あるため、細かい特徴などは金融機関ごとに変わります。
ですが、共通する主な特徴としては申し込み条件や融資限度額などがあります。
まず、民間の教育ローンの申し込み条件には、世帯年収の上限などは設けていない場合がほとんどのようです。そして、融資限度額は数百万~数千万円と幅広くなっています。

審査の際の注意点

一般的に、民間の教育ローンは、目的別ローンのような位置づけとなっている場合が多いようです。そのため、審査において気をつける点も、住宅ローンやカーローンと同様になっています。
そのため、以下の点に注意する必要があります。

・年収に占める返済負担率
一般的に、年収に占める返済負担率が30%を超えてくると、返済が厳しくなってくると言われています。そのため、返済負担率が大きい場合には、審査に悪影響を及ぼす事があると言われています。

・返済の延滞
一般的に、毎月の返済が頻繁に遅れたりしている場合、審査に悪影響を及ぼすと言われています。

国の教育ローンと民間の教育ローンの比較

申し込み条件の違い

国の教育ローンは世帯年収の上限を設けていますが、民間の教育ローンは、国の教育ローンのように世帯年収の上限などは設けていません。

もともと、国の教育ローンは教育の機会均等を目的としているため、世帯年収が高いと申し込みができません。反対に、民間の教育ローンは世帯年収が高い方が、審査に良い影響を与える可能性があるようです。

金利の違い

金利で比べると、国の教育ローンの方が比較的金利が低い場合が多いようです。また、民間教育ローンの金利は変動金利の場合が多いようです。そのため、申し込み時には国の教育ローンより金利が低くても、途中から適用金利が変更になり金利が高くなる可能性もあります。

融資限度額の違い

国の教育ローンでは、1人あたりの融資限度額が350万円までとなっています。そのため、2人で700万円、3人で1,050万円というように、人数が増えるごとに総額が大きくなります。
国の教育ローンの融資限度額は最大で350万円となっているため、大学などの修学期間の長い教育機関の場合には、国の教育ローンだけでは学費が足りないという場合もあると思われます。

対して、民間の教育ローンでは、1世帯につき数百万~数千万円の融資限度額の設定を行っている場合がほとんどのようです。1世帯ごとの貸し出しのため、進学する子どもの人数が多い場合には、民間の教育ローンだけでは補えない場合もあると思われます。

奨学金について

奨学金について

ここまでは教育ローンについて解説をしてきました。ですが、進学の際の資金調達方法には、教育ローンの他にも奨学金を利用するという手もあります。

奨学金とは?

奨学金とは、一定の基準を満たした学生に対して貸し付けや給付を行う制度の事を言います。
国の教育ローンのように、申し込み基準に世帯年収の上限を設定している場合があるようです。
奨学金には「貸与型奨学金」と「給付型奨学金」の2種類があります。

貸与型奨学金

貸与型奨学金は、貸し付け型の奨学金です。そのため、貸与型奨学金は学校を卒業後から返済を行う義務が発生します。また、貸与型奨学金には「無利子(第一種)」と「有利子(第二種)」があります。
一般的に、奨学金と言えばこの貸与型の奨学金という認識となっているようです。

給付型奨学金

給付型奨学金は、返済する義務のない奨学金です。給付型奨学金は、主に企業や大学などが行っている事が多いようです。給付型の奨学金は申し込みや審査基準がかなり高いと言われており、利用できる人はごく僅かとなっているようです。

奨学金の特徴

奨学金の大きな特徴は、申し込みを行うのが奨学金を使って進学を行う学生本人という事です。そのため、返済義務は学生本人に発生します。また、申し込みを行うには一定の学習成績や学校の推薦が必要になる場合がある、という特徴もあります。

奨学金の受け取りは毎月に分けて行われる

教育ローンでは、一括で受け取りが行える場合もありますが、奨学金は、毎月一定の金額を銀行振込による受け取りを行います。

奨学金は事前申し込みが重要

奨学金の申し込みには「予約採用」と「在学採用」の2つがあります。

予約採用とは

予約採用は、進学前にあらかじめ貸与の約束を取り付けておく制度です。奨学金で入学金を補いたい場合には、この予約採用を使って申し込む必要があります。募集期間は学校ごとに異なるため、学校で確認する必要があります。

在学採用とは

在学採用は、進学後に奨学金の貸与を申し込む制度です。そのため入学後に学校から募集が行われ、採用されると大体6月~7月頃に貸与が開始されるようです。この在学採用は、予約採用が不採用になった人でも申し込む事ができるという特徴があります。

日本学生支援機構(JASSO)

貸与型奨学金を提供している機関として有名なのが「日本学生支援機構(JASSO)」です。
奨学金を提供している機関として、日本育英会を思い出す方もいると思われますが、日本学生支援機構はその日本育英会を含む、複数の財団法人が合併して2004年に設立されました。

第一種奨学金(無利息)

第一種奨学金は、無金利貸与の奨学金になります。無金利のため利息が発生せず、返済は元金の返済のみで良いというメリットがあります。ですが、第二種奨学金と比べると申し込みに必要な学習成績が高いという事や、貸与される金額が少ないというデメリットがあるようです。

第二種奨学金(利息が付く)

第二種奨学金は、貸し付けの際に金利が付くタイプの奨学金です。金利は年3%を上限として設定されるようです。第二種奨学金は第一種奨学金と比べると、審査基準がゆるやかとなっているようです。また、在学中には利息が発生しないというメリットもあります。

教育ローンと奨学金の選び方

教育ローンと奨学金を分かりやすい項目で比較してみると以下の様になります。

教育ローン 奨学金(貸与型)

申し込み者

(返済義務を負う者)

学生の保護者

学生本人

利用制限

民間の教育ローンであれば収入や学力基準による利用制限がない

・収入上限による利用制限あり

・学力基準による利用制限あり

融資額

数百万~数千万円を一括または必要に応じて受け取る

3万円~15万円を毎月に分けて受け取る

利用開始までの期間

約2~3週間

数ヶ月

まずは奨学金に申し込む方が得策

まず、奨学金には返済義務のない給付型もあるため、もし奨学金が利用できるのであれば圧倒的に奨学金がお得になります。そして、給付型の奨学金が受けられない場合でも、無利息の奨学金もあるためその奨学金が受けられる場合もあり、奨学金は予約採用を利用すれば進学前に結果を知る事ができます。

また、教育ローンは申し込みから借り入れの期間までが短いため、奨学金の採用結果が出た後に申し込みを行なっても遅くはありません。以上のことから、まずは奨学金に申し込みを行う方が得策と言えます。

奨学金と教育ローンを合わせて使うことも可能

奨学金は毎月一定の金額しか受け取る事ができないため、急な出費があった場合には対応できない場合もあるでしょう。そのため、奨学金を受けている場合でも、教育ローンを併用する事によって急な出費に対応でるようになります。

まとめ

・教育ローンとは、利用目的が教育関係に限定されたローンの事
・教育ローンには、大きく分けて「国の教育ローン」と「民間の教育ローン」の2種類がある
・奨学金は、一定の基準を満たした学生に対して貸し付けや給付を行う制度
・奨学金には、返済義務のない「給付型」と返済義務のある「貸与型」の2つの種類がある
・相対的に見ると奨学金がお得になる場合が多い

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